二度咲きの花

一昨年の冬に戴いたシクラメンと、昨夏戴いた胡蝶蘭の二度咲きに挑戦した。と、いうか挑戦した結果、どちらも見事に花開いてくれたのだ。2月に順調に育っているシクラメンのことをブログに書いた。そして…その後、世界はコロナ一色になってしまった。

世の中が見えない恐怖に怯え始めた間に、シクラメンは順調に蕾をつけ、ゆっくりだけれど、少しずつ花開いてくれ、暗い私の心を癒してくれた。遅ればせながら胡蝶蘭もぐんぐん延びてきて、慌てて支柱(添え木のようなもの)を差すことに。『戴いた時のようにしんなりするにはどうしたらよいのかしら』などと試行錯誤しながら支柱にグリーンのビニールテープを貼ったり、セロハンテープに変えてみたり。なかなかしならないので支柱を曲げたり伸ばしたり。まるで赤ちゃんを育てるように、毎日眺めては手を加えていた。

3月末、コロナが猛威を振るっていた頃、シクラメン胡蝶蘭も次々と美しい花を咲かせた。幸せな気持ちだった。力強く花開き、凛々しく佇む花は私に勇気を与えてくれた。子供の成長を記録するように、毎日角度を変えて変えて撮影していた。『ブログに公開しよう』と思っていたのだが…何故かできなかった。もちろん私がずぼらなのだが、今にして思えばコロナ一色に染まった世界で、『花が咲いたよ』なんて書き込みする勇気がなかったのだ。

躊躇している間に開花のピークが過ぎて、花に元気がなくなってきた。自然の摂理だが冬咲く花は人に力を与える為に咲き続け、人が元気を取り戻す季節に役目を終えるのか。

簡単ではないけれど、シクラメン胡蝶蘭も二度咲きさせることができる。そしてその花は美しく、私に元気と勇気を与えてくれる。花芽が少しずつ開いていく姿は美しく力強い。『二度咲きなんて無理かも』と諦めかけたけど、諦めなくて良かった。挑戦し続けて良かった。さて、仕切り直してまたブログを再開しよう。シクラメンよ、胡蝶蘭よ、冬の間勇気と元気をありがとう。その力を糧に私はしっかり歩いていくよ。

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  スマホ・ゲーム依存症の話

スマホ・ゲーム依存についての講演を聞きに行った。友人の子供が「ゲーム依存」だと聞いていたので気にかけていた。区役所などの公的機関に相談に行っても糸口が見いだせず、一人で抱え込んで途方に暮れ、くたびれ果てていたので一緒に行くことにした。
講師は久里浜医療センターネットワーク依存治療研究部門の精神保健士・前園真毅氏。
講演を聞くまで、インターネットゲームについてよく知らなかったが、初めてその実態を知って驚いた。ゲームをする人たちは、ネットの世界に自分の居場所をみつけているのだという。現実世界の、学校や友人、進学就職、家族との関係のストレスつまり、わかってくれない敵に対して、ネットの世界では自分が認められ、注目、賞賛、共感してくれ・・・わかってくれる味方がいて、ストレスが発散でき、自己実現できる・・・らしい。ゲームをしたことのない私には知らない世界がそこにあるのだ。ならば、引きこもってもネットの世界に入り込んだ方が楽だろう。辛いことばかりの毎日だと、辛さを乗り越えて初めて、達成感や幸福感が得られるなんて経験をしたことがないのかもしれない。「孤独」を感じた時にFBで「いいね」をたくさんもらったら自分を認められたような気がするのと同じなのか。「独りぼっちではないんだ。」と思えることで生きることができる。インターネットは私たちに居場所を与えてくれることもある。但し、ずっと架空の世界に漬かっていると、スクリーンから目を離せなくなり、じわりじわりと、時に急激に自分でもわからないうちに病気になっていく。イライラが多くなり、他のことはやる気がなくなっていく。学校に行けなくなって、大切な脳、体、心の成長の時間を失っていく。10代の成長機会は二度と戻ってこないのに。
講演会の参加者はさほど多くはなかった。小中学校の先生方に研修で参加させたらよいのに・・と思うのだが、まだ小中学校では深刻な問題ではないのだろうか。
講演の後の質疑応答の中で、友人は自分の子供の実態を話し「どうしたらよいのか」と質問した。現段階では、国としても治療機関としてもまだ研究段階、若しくは解決策を模索中なのだろうか。講演者から「私見ですが、何とかしようとする家族がいる限り、時間はかかるが解決します」という言葉を頂いたことがせめてもの救いだった。ありがたいことに、講演終了後、多くの関係機関の方から声をかけて頂いた。「あなたが心配です。あなたと同じ悩みを持つ他の家族と出会える家族会などに参加するとよいですよ」とのアドバイスも。
講演終了後、友人と話す中で「eスポーツ」について触れた。が・・「何それ?」という。eスポーツとはデジタルゲームの対戦競技だ。最近は海外ドラマにも競技のシーンが出てくる。今月19日、熊本eスポーツ協会はeスポーツの部活動がある熊本市千原台甲高校と心の健康調査に関する連携を締結したそうだ。「ゲームやインターネットへの依存の実態を把握し、eスポーツ界の健全な発展に生かす」らしい。
IR法が成立するまでギャンブル依存症については重大視されていなかった。恐らく政府にとっては今でも「対岸の火事」なのだろう。子供のゲーム依存に気づき、家族が途方に暮れているという実態があるからこその今回の講演会なのだろうが、一日でも早く何らかの支援の手立てがほしいものだ。
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    アカデミー賞授賞式

 

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昨日のアカデミー賞作品賞は『バラサイト』だった。アジア映画はとれないと思っていたのでびっくりだ。また、監督賞授賞後のポン・ジュノ監督のスピーチが素晴らしかった。ノミネートされていた巨匠達をリスペクトし、自分ではなく彼らにもスポットライトが当たるようなスピーチだった。彼の人間性なのだろうか。この監督の作品なら、『アジア映画が作品賞をとるなんて』なんていう人はいないだろう。アジア映画作品賞なんて快挙だ。

録画してたアカデミー賞授賞式を何となく飛ばしながら見ていたら、アカデミー賞授賞式にエミネムがサプライズ出演した。ん?まさか、と思って巻き戻して確認したら本物だった。2003年、ラップが流行っていて、エミネムは白人のラッパーとして注目を集めていた…と思う。「ルース・ユアセルフ」は『8Mile 』という映画で流れていた曲だ。懐かしくてググってみた。彼は薬物依存症で、薬を止めて11年で記念のメタルを貰った写真がTwitterにあがっていた。依存症の自助グループでは、依存をやめられた期間をお祝いしてメダルが渡される。ご存じだろうか?日本では考えられないが、海外ドラマはストーリーの中で、色んな依存を持っている人にスポットをあてている。回復のために自助グループに通いながら、必死で生きようとする姿をさりげなく映している。アルコール、薬物、ギャンブル。日本のお国柄なのか、問題を抱えている家族や友人がいても『私には関係ない』と理解を示さない場合が多い。というより、手を差し伸べる術がわからないのだろう。私も、今話題となっているゲーム依存症についてはよくわからない。ただ、子供がゲーム依存かも…と苦しんでいる人が周りにいて、どうしたらよいのか…もどかしい思いをしている。早く道筋が見えるとよいのだが。

芸能人の覚醒剤が話題になると治療施設が話題になるが、恐らく『芸能人のことで関係ないこと』…になっていることだろう。治療施設の先には、依存をやめ続ける為の自助グループがあることはあまり知られていない。誰もが完璧な人間ではない。だから皆、転びなががらも必死でいきている。

エミネムって誰かしら?ってググってみた人が、色んなことに興味を持ってくれることを願っている。

   シクラメン咲いた


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夏越しのシクラメンの蕾が花開いた。一昨年の12月にやってきたシクラメンだ。蕾のままで背丈だけ、太陽を追いかけるように、すくすくと伸びている…のかどうか、毎朝見ていたのでよくわからなかった。『メジャーで計ったらよいかな』などど思ったりしたが、どう計ったらよいものかわからない。『写メしておけばいっか』とも思ったが、陽当たりが気になって、1日3~5回くらい鉢の向きを変えていたので記録にならず、これもだめ。『蕾のままで開かないのかな』…と思っていたところ、蕾はだんだん赤みを帯びてふくらんできて、とうとう花開いたのだ。お花屋さんのように、真っ直ぐ伸びていないのが気になるが、2つ赤い花が咲いた。

忘れていたが、一昨年のシクラメンは赤い花だったんだ。

昨年の12月のシクラメンはピンクの内側に赤の花。ただ、夏越しに気をとられている間に、いつの間にか、花の数が12月に来たときの3分の1位に減っている。蕾も伸びてこない。水やりか日光か室温か。これも気になる。

シクラメンはデリケート。実は独り暮らしの大学生の時、初めて貰ったシクラメンをあっという間に枯らしてしまった経験がある。『シクラメンは難しい花』と、ずっと思っていた。が、素人の私でも夏越しに成功したんだ。失敗はしたが、やればできるんだ…と思うと、何だか…とても嬉しい。

 

12月のシクラメンと、夏越しのシクラメン。どちらも無事に冬を越せるよう、まだまだ頑張らなくては。

 

 

 

 

 

    頑張れシクラメン


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3年前の12月オフィスにシクラメンがやって来た。私のオフィスには、観葉植物が置かれているが、毎日の水やりが必要な花はない。つまり誰も花のお世話をしたことがないというわけだ。ネットで「シクラメンの育て方」を検索し、先輩と協力して手さぐりしながら日々手入れをした。その後シクラメンは次々と花を開き、翌年5月まで皆の心に安らぎを与えてくれた。
花の時期が過ぎたシクラメンをどうするか。それが次の課題だった。

シクラメンは手入れ次第でまた咲かせることができるらしい。手入れとは夏越し。夏越しには「休眠させる方法」と「休眠させない方法」2つの方法がある。考えた結果、シクラメンを休眠させることにして水を与えないようにしたのだが、秋になってもちっとも葉っぱがでてこなかった。暫くして土を降り起こしてみたら・・球根がミイラになっていた。

一昨年の12月、またシクラメンがやって来た。2回目なので5月まで何とか無事に育てることができた。花期の後は問題の夏越しである。前回の反省から、今年は時々水やりしながら、涼しい日陰の場所でじっとしてもらうことにした。葉っぱは枯れずに元気なので、土が少々乾いても過保護になり過ぎないように、ぐっと我慢して水やりを続けた。ここがポイントらしい。水やりに気をつけながら直射日光に当てないように大切に育てている。休眠させないで夏越しをさせる方法は難しいらしい・・・なんてことも知らなかったが、昨年と違い葉っぱが枯れないので「まだ生きているんだ」と思いながらあまり期待もせずに育てている。

実は昨年12月に来た、3代目のシクラメンがうまく育っていない。葉っぱが黄色くなったり、花がすぐに倒れたり。3回目だから少々自信があったのだが…「いったいどうしたらいいんだろう」と試行錯誤していた途中のことである。休眠させずに水やりしているシクラメンから大きな茎が伸びていることに気が付いた!

何と、その先には蕾が光に向かって伸びているではないか!

何だか幸せな気分になった。偶然、今年の春退職した例の先輩が来ていたので、二人でシクラメンの蕾を喜んだ。3年前、初めてシクラメンがオフィスに来た時も、私は水やりと温度調整しか頭になかったが、先輩は「少し栄養与えておきました」と時々液体肥料を入れてくれていた。今日も「葉っぱも撫でて上げるといいんだって」と言いながら、優しく葉っぱを撫でていた。確かに、テーブルの下で日差しを遮って、隠れるように育てていたので葉っぱに埃がついていた。私も真似て撫でてあげた。鉢を覗きこむと無数の小さな蕾が頭をもたげている。「蕾は前にもあったような気がするけどな」などと思いながら「月曜日には大きくなってるかな」などと思い一人でニヤニヤした。

花には自然の生命力がある。蕾が頭をもたげて開花したり、花は咲かずとも、新しい茎が伸びていったり。太陽のに向かって真っ直ぐに、背筋を伸ばして生きていシクラメン。とても力強く美しい。

頑張れシクラメン

パラサイト 半地下の家族


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格差社会をテーマにした韓国映画だと話題になっている。

『半地下に住む家族』ってイメージできなかったが、ソウルの家賃は上昇し、4人家族が住めるマンションは月18万円以上するらしい。韓国の平均月収は26万円なのに家賃がこんなに高いのは、年収の高い富裕層が高級マンションを買って、ソウル市内の不動産価格を引き上げたからだ・・・とパンフレットに書いてあった。韓国の非正規雇用率は36%、つまり3人に1人だ。・・・なんてことも知らなかった。

『家族を想うとき』『万引き家族』。示し合わせたわけではないのに世界中で格差社会をテーマにした映画が作られている。そして、観客動員数もすごいことになっている。
この映画は、昨日、アジア映画ながらアカデミー賞作品賞にノミネートされた。韓国映画は古くは『シュリ』のようにスピード感があるものが人気で、社会性のある作品の観客動員数は多くない・・・と思っていたが。今回はびっくりするほど観客が多かった。いつも私の見る作品はマイナーで、観客は10人もいないのだが今回は前評判のせいか・・受付で「大変混んでおります」と言われるほどだった。

パンフレットに『どうかネタバレをしないでください』とポン・ジュノ監督のコメントが書かれていた。そう。最後までわからない・・そして、見終わった後改めて考える。そうあって欲しい。

映画は私にとって空気のようなもの。実は私の正月は長く(休みが長かったわけではないのだが)日常生活に戻るのに時間がかかったが、やっと抜け出すことができたような気がする。

映画のテーマは重い。しかしセンスの良い展開とセンスのよい映像に浸りながら、何故か自分というものを改めて考えることができた。

毎年50本の映画を見ることを目標にしているが、昨年は38本止まりで叶わなかった。
今年こそは50本突破しよう。そして少しでもブログに書くこととしよう。

    メリー・クリスマス🎅

 

友人のグループが『クリスマスやるよ』って言ってたので、行ってみることにした。

博多なのでどうやって行くか?

平日なので新幹線は高くつく。で、久しぶりに高速バスで行くことにした。

 

実は私は高速バスが好きなのだ。ただ、時間に終われる毎日が続いた結果、事故や渋滞に左右されない新幹線を選択するようになったのである。時間のある平日ならば高速バスは快適だ。

行きのバスの中で、スマホ回数券の案内を見つけた。先日友人が話してたのを思い出した。4枚綴りで3960円。片道990円。『よし。やってみよう』

インストールし、登録。説明を読んでいるうちに天神に到着した。天神から電車に乗り換えて、会場に到着したのはバスを降りて15分後だった。

サークルの時間にコーヒーとケーキでメリークリスマス。皆で『きよしこの夜』を歌うと、とても厳かな気持ちになれた。紙コップはサンタクロース。平らげてしまったので写真はないけど、サンドイッチと唐揚げは手作りだった。

ささやかな、あたたかい、心安らぐクリスマスだった。

今、帰りのバスのなかでブログを書いている。北九州から福岡までの高速バス1時間30分の時間を使って、私は非日常の世界に(ごく普通の日常なのだが)タイムスリップしたようで何だかホッとしている。

最近、色んな大切なものをどこかに置いてきたような気がする。また、高速バスの中でタイムスリップしようかな。このバスの
時間の何と心地よいことよ。

 

何はともあれ、今日はメリークリスマス。



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